ぼくのGTDのはじまり その2
さて、GTD。
出会ってもう12年たった今も、ぼくは GTD を実践しているつもりです。
『Getting Things Done』で説明されている背景、そして、GTD の基本的な考え方が、ぼくのタスク管理の出発点であり、今実践しているやり方は、David Allen さんのアイディアに基づいたものだと考えているからです。
ぼくなりに按配し直した GTD の要点は、以下のようです。
終わっていないと思う作業すべてを書き出して、脳の負荷を小さくしてあげる
書き出した作業リストから「やるべきこと」が何かを考え、整理する
「やるべきこと」を終わらせるためのタスクのリストをつくる
そのタスクを上から順に実行する
週次レビューをして、「やるべきこと」とタスクリストを整理する
2 か 4 にもどる
『Getting Things Done』の第1部に登場する GTD のワークフローは、ぼくにとってややこし過ぎると感じたので、ぼくでもできるように、できるだけシンプルな〈カタチ〉を意識してつくったメモです。
「やるべきこと」は、いわゆるプロジェクトのことです。
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シンプルにする過程では、Leo Babauta さん本やブログ zen habits にかかれていたやり方を、大いに参考にしました。
『減らす技術』(原題: The Power of Less. 2009), 有枝春訳. Discover社
この本を買ったのは2010年10月。GTD を自分のものにするための情報を探している中で、出会った本でした。
シンプルにすること。「やるべきこと」(プロジェクト) やタスクをできるだけ減らし、「楽」にくらすことこそが、日々を充実した気もちで過ごすための鍵である。
ぼくたちは、どうしてもよくばってリストを大きくしてしまう。リストの項目を減らすことは、実際にはそれほど楽ではない。ただし、慣れればやりやすくなる。
ひとつのこと、今やっていることにフォーカスしよう。ポジティブな気もちにフォーカスしよう。
タスクはできるだけ小さくしよう。そして、いちばん大切と思うタスクにフォーカスしよう。
一日にやろうとするタスクの数も、できるだけ少なくしよう。たとえば3つといった、できるだけ小さな数がいい..
といったことがかかれていたと、ぼくは理解しています。
英語と邦訳、両方をよみました。たしか、英語が先だったと思います。今よみ直しても、この本自体が、減らすことによる効果、つまり power of less をつかってかかれたことが伝わってくる、よい本だと思います。
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具体的には、まず上のGTDの要点をまとめたメモの 1から3のステップでつくった「やるべきこと」(プロジェクト) のリストとそれを終わらせるためのタスクリストを「減らし」ました。
今ふりかえっても、本当によくやったなと思うのですが、「やるべきこと」を3つにしぼりました。
大変でしたし、あとでかくように、どうしても「やるべきこと」は膨らんでしまうのですが、それでも12年後のぼくのタスクリストがシンプルなのは、このときに「やるべきこと」を盛大に減らしたおかげだと、今も考えています。
いちばん最初の「減らす」作業につかったツールは、OmniFocus だったと思います。ただし、当時の OmniFocus の操作はぼくにとって少し難しかった。macOS (当時は OS X とよばれていたと思います) にバンドルされていたワープロアプリである Pages で作業した記憶もあります。
Opal や OmniOutliner、そして WorkFlowy などのアウトライナーを使いはじめる直前でした。
「減らし」て手にした小さなリストを Pages でひと目でみれる PDF のリストにし、MacBook (当時つかっていたのは初代 Air)と iPhone (iPhone 4) で何度も眺めて、嬉しかったのを覚えています。
テキストエディタである TextEdit や iPhone のメモアプリで、今思うとフリーライティングのようなこともしていました。自分にとって何が大切なのか、なぜそう思うのか。そういったことを、ひたすら文章にし、その上で、リストをリライトしました。
そうそう。一日をどう過ごしたいと思っているのか。地図をつくるようなつもりで、文章にし、それ念頭に、それぞれの日のタスクリストをつくったりしました。
(ちなみにこの時期は、初代 MacBook Air をどこに行くときももちあるいていたのを覚えています。SSD ではなくハードドライブで容量も RAM も小さく、すぐにファンが回ってうるさいことでも有名でした。でも、ぼくにとっては、今でもお気に入り中のお気に入りのマシンです)
(つづく)