何を書いて欲しいのか
下の続きです。
ガイドラインのもう片方として、「何を書いて欲しいのか」について考えてみます。つまり、一応の主催者でもある倉下が、投稿者に求めていることです。
もちろん、おおまかに言えば「自由に書いてください」が率直な要求です。私は他人に束縛されるのを非常に嫌うので、同じことを他の人に押し付けたくない気持ちがあります。
一方で、これは「ルールを決める責から逃げている」ことでもあるな、と最近切実に感じています。ですので、えいやと思いきってこの領域について考えを進めようとしているわけです。
で、思いを巡らせてみると、「あなたの話を聞かせてください」というのが率直な意見です。世間的なニュースとか、新商品の紹介とかは、別に必要ありません。そういうのはもはやどこにでもあるので、わざわざ新しいメディアでやる必要はありません。
むしろ、そうした新興のウェブメディアでは語られないようなことが語られて欲しいと願っています。で、もう実際に何人かの方が投稿してくださってますが、まさにこういう投稿が読みたかったのだ、という感覚がじわじわ湧いております。
だから、今さら事細かく詰めることはしません。「あなたの話、あなたの考え、あなたの意見、あなたの主張」を書いてください。無理に面白く脚色する必要もありませんし、頑張ってオチをつける必要もありません。むしろ、本当の面白さは、率直に「あなたの話」が語られるところから生まれてくると思います。
これは別に好き放題放言せよ、と言っているわけではありません。最初の方にも書きましたが、基本的にはこれは「対話」です。誰かに向けて語る行為です。そうしたときに、傍若無人かつ乱暴にまくし立てたりはしないでしょう(そうであることを願っています)。
結城浩さんがよくおっしゃる「読者のことを考える」とは、そのような感覚だと思います。そうした感覚を持って書いていただければ、よほどのことがないかぎりはこの場がdisturbされることはないでしょう。
でもってその感覚を明文化したものが前回の「何を書かないのか」となります。
とりあえず、この”あなたの話を聞かせてください”については、別の角度からもう一度考えてみます。