情報は一冊のノートにまとめなさい
はじめに
この度は参加の承諾ありがとうございます。地方で公立学校の教師をしていますえむおーと申します。社会人になって教師になって12年目。現場では中堅とよばれる年齢になりました。知的生産というカテゴリーは多少かじって知っている程度であり、PCについても素人ゆえこんな場での発信はふさわしくないと思い躊躇していましたが、前回の倉下さんの絨毯爆撃の(中略)。さて、私が倉下さんのことをいかに知っていかに追いかけてきたのかを申しますと、(以下略)
資料を一箇所にまとめなさい
さて、前置きも済んだのでここらでようやく本題であるポストEvernoteについて語りましょう。私がEvernoteと聞いて思いつくのはある一冊の本「情報は一冊のノートにまとめなさい」
元々モノを持つのが苦手だった私にとって、情報を一箇所に集めるというのは目から鱗でした。今になって思えば、それはこの本が出る遥か古来よりポケット一つ原則などといった単語で広く知れ渡っていることではありますが。兎にも角にも2012年、社会人3年目だった私にとっては、「ここを見れば全ての情報がわかる」という言葉は銀の弾丸さながら全ての問題を解決するように映ったのです。
学校という場所について少し話をしましょう。今となっては児童生徒に一人一台端末が配布され、学校もICT化が3周遅れで導入されましたが、私が教師となった頃はアイシーティーのアの字もありませんでした。資料はもっぱら紙、紙、紙。金曜に机の上をきれいにして帰って月曜に行くとプリントがどっさりと溜まっています。月曜はまずその紙の仕分けから始まるのです。紙々との戦いとはうまく表現したものです。
そんな矢先、巷ではEvernoteというソフトを使って紙をデータにしているというニュータイプがいることを知りました。スマホを使って紙の資料をPDFにしてどんどんと保存。データにした紙はその場で処分。必要であれば検索をして引っ張りだす。まさに新人類。
「情報は一冊のノートにまとめなさい」これを使えば紙々との戦いに終止符を打てるのではないか。こんな思いを抱きながら、当時では(私の現場では)誰もやっていなかった紙をデータにして保存するという行為を私も試してみることにしました。石器を持った猿人類。
情報を一箇所にまとめなさい
石を削った猿人にとって、Evernoteの素晴らしかった点は、汎用性の高さです。さまざまなアプリが用意されていたので、ICT初心者の私でもカメラを使って紙をPDF化することが出来ました。
出張申請書類があればパシャ。運動会の要項もパシャ。教科書もPDFにして保存しようパシャ。そうか、パスワードやネットの記事も放り込めるのかパシャパシャ。ええい、写真も入れてしまえ!パシャパシャパシャ。気がつけば4000ほどの情報をEvernoteに放り込んでいました。
情報を一箇所にまとめることで「ここを見れば良い」という状態を作ることができるようになりました。検索によってすぐに必要なものを取り出せたことも素晴らしい。iPadを買ってからは、いつでもどこでも資料を取り出すことができるように。気がつけば私はICTに長けた先生として認識されるようになりました。
振り返れば
「私とEvernote」というテーマで思い出を語ってみました。振り返れば私にとってEvernoteは資料保管庫だったように感じます。十二分に力を発揮してくれました。情報をデータとして扱うという考えを与えてくれた素晴らしいソフトでした。
残念ながらサービス会社の都合による改悪によって、その後Evernoteは使わなくなりました。Evernoteの情報保管庫という役割は何に置き換わったのか。そして、今はどんな情報をICTツールで扱っているのか。この辺りを次回書き、ポストEvernoteへ向かっていきたいと思っています。(と言って自分を「また書けよ」と追い込んでいます)