タスク管理の道具について
これまでたくさんのタスク管理ツールを使ってきました。シンプルなものから複雑なものまで、アナログからデジタルまで、目につくものはひとまず飛びついてきました。
そんな経験から何か言えることがあるとしたら、それは「どんなツールでもだいたい問題ない」ということです。シンプルなツールでもそれなりにうまくいくし、複雑なツールでもそれなりにうまくいく。そこまで決定的な影響はありません。
一方で、どんなツールを使っていても何かしら不満点みたいなものが出てきます。Aというツールを使っていたらXが足りないと感じるし、Bというツールを使っていたらYという機能が引っかかる。そんな感じで、何かしら足りない感覚が生まれます。
それはツールの機能を決定するのはツールの開発者であり、その人が感じるニーズに合わせてツールは調整されるけども、そのニーズと自分のニーズが合っているとは限らないから、という点ももちろんあるのですが、それだけではありません。
結局のところ、人が人を管理するという営みそのものにどうしても無理な部分が生まれるからです。タスク管理は「自分」が「自分」を管理することなので何一つ不調和など生まれないように思いますが、そういうわけにはいきません。一人の不完全な人間が、一人の不完全な人間を管理しようと思うところには限界があるのです。
その点さえ踏まえるならば、つまり「完全な管理をするというのは無理なことなのだ」ということを受け入れているならば、タスク管理のツールは何であっても問題ないでしょう。そもそもが不完全な達成しかできないので、どのツールを選ぶかのかは好みの問題に過ぎません。使いやすかったり、デザインが気に入ったりといった理由で十分です。
一方で「完全な管理をしなければならない」という義務感に駆動されているならば、どんなツールを使っても不満が残り、焦りが生まれるでしょう。でもそれはツールが問題なのではなく、無理なことを成し遂げようとしているのが問題なのです。
願わくば、タスク管理ツールというのは「そもそも人間にできることって限界があるよね」という不完全性をそれとなく教えてくれるものであって欲しいものです。その逆に「あなたはなんでもできるのです」という気持ちを囃し立てるものは使っているうちに辛い気持ちが増えていきます。だって、現実の自分はそんな「なんでもできる」ものではないわけで、そこに生じるギャップが心を苦しめてしまいます。
不十分なところがあっても、不完全なところがあっても、そのツールがそれなりに使えているならばそれでOKです。どんなツールを使おうとも完璧完全な管理など望めません。ある程度やることを進められ、忘れないでおいた方が良いことが思い出されるならばそれでいいのです。
で、そうした機能であればだいたいどんなツールでも担保してくれています。
だからこそ、私は皆さんのごく普通の(つまりB級の)やり方を聞きたいと思います。うまくいかないことだらけの、でもなんとかできることはできているという環境を支えてくれているそのノウハウを。

