記録のジレンマをどのように乗り越えるか?
以下の記事を読みました。
まず、記録する行為においてジレンマが生じるという視点が面白かったです。確認しておくと、この記事で提示された記録のジレンマとは、「記録の必要性が感じられないときほど記録がやりやすく、記録の必要性が感じられるときほど記録しにくいこと」でした。
自身の経験からしてもまさにこの通りで、ジレンマという言葉はピッタリだと感じました。自分の話で言えば、記録よりも優先される場合にこのジレンマが生じるように思います。
例えば、3日後が締め切りの仕事があり、時間的余裕がほとんどない場合、作業を進めることが優先され、記録する余裕がない、あるいは記録が面倒に感じられ、記録なんかしている場合ではないと思ってしまいます。
完成物は評価されますが、記録は評価されません。もちろん詳細な記録やポイントを押さえた記録は役に立ちますし、完成物自体が記録の結果とも考えられますが、余裕がないときにはそのような思考にはなかなか至りません。
記録のジレンマをどのように乗り越えているか?
このように記録のジレンマによって、記録の失敗が生じることがありますが、そうは言っても私は普通の人より記録をしている方だと思います。
では、どのようにして記録のジレンマを乗り越えているのか、自分自身を振り返ってみます。
記録しない
最初からちゃぶ台返しのような感じもしますが、一つは記録のジレンマを乗り越えないという選択をしています。
これは意図的というより、結果的にそうなるだけかもしれません。
多くの場合、あとから記録が必要になったタイミングで「記録を取っておけばよかった」と後悔するのですが、後悔しないと学ばないこともあるので、これも一つのやり方ではあると思います。
作業記録をとる歴は長くなってきたので、まったく記録がない状態はほぼありませんが、もっと細かく記録しておけばよかったと思うことは今でもあります。
それでも記録がない時は「記録を取れないくらい忙しかった」という情報を受け取ると割り切るようにしています。
記録の成功体験を増やす
今でこそ記録の習慣がありますが、もともとマメなタイプでもなく、記録の習慣はありませんでした。
そんな人間が記録をするようになったのは、生活する中で記録が明確に役に立った経験があることが大きいと思います。
記録の成功体験を増やすためには、役に立つ確率が高い記録から始めるのがいいかもしれません。
私の場合は年末調整のときに出す書類の記録は100%役に立ちます。役に立つ確度が高いとも言えるかもしれません。記録といっても立派なものではなく、記入した書類を提出前に写真で撮っておき、デジタルノートの中に保存しておくだけです。
この記録は毎年一回は必ず使うし、役に立たないなんてことがまったくないので、記録の成功体験になってくれます。
実際に私自身もうまくいった記録とうまく行かなかった記録の積み重ねがあって、基本的には記録する人間になっていると思います。
記録を容易にする
記録がある程度習慣になっていても、身体的あるいは認知的に疲れているときは記録が億劫になります。また、のちに役に立つであろう重要な記録ほど認知的負荷が高く、記録が億劫になります。そういうときはできるレベルで良いので記録を残すようにします。
最も簡単なのは、先程のように写真を撮ってしまうことです。あるいはPC作業中であればスクショを撮っておくことです。頭を使わずに記録ができます。
作業記録であれば、音声入力で入力することもあります。文字を打つことはできないけれど、音声なら意外と行けることもあります。
私の場合、DayOneにとりあえず音声入力でメモしておいて、落ち着いたら生成AIに貼り付けて読みやすい形に整理してもらうこともあります。音声入力は誤字脱字が多いので、ちょっと長めで入力しておくと、AI側が文脈を補ってくれて誤字脱字を直してくれることもあります。
記録自体を目的にする
ここまで、記録が役に立つ前提で書いてきましたが、記録のジレンマが生じる原因の一つが、記録は役に立たない、あるいは記録には意味がないと思ってしまうことにあると思います。
この考えの背景には「記録する→記録を活用する」という前提があるように思います。しかし、この考え方だと役に立つかどうかが評価基準になってきてしまいます。「記録が使えない(使われない)→役に立たない→記録は必要ない」という思考パターンですね。
たしかにその通りなのですが、役に立つ視点だけだと、ある日「こんなに記録していても意味がないのでは?」と感じて急に記録が続かなくなります。実際に私もそういう時期があります。その際は、「記録しない」時期を過ごします。
そこで、記録の活用を目指さないという考えも大切になってきます。DayOneなどで感じることが多いですが、自分で見返すか、システムで見返すかは問わず、記録を見返したときに何とも言えない楽しい、嬉しい気分になることがあります。こういうとき、記録してよかったと純粋に思えて、役に立つというものとは別の記録のジレンマを乗り越える原動力になります。
まとめ
以上をまとめると、記録のジレンマを乗り越えるために私の場合は、記録しない、記録が役に立つ記録から始める、記録しやすくする、記録自体を目的とするといった方法を取っています。
ジレンマというのは乗り越えることが大変だからこそジレンマなわけですが、記録の成功を増やすことに加えて、記録の失敗を防ぐ、つまり、成功体験を増やすという前向きな視点と失敗を防ぐという防御的な視点が大事かもということを思いました。


