新年に向けて
明けましておめでとうございます。今年もトンネルChannelをよろしくお願いいたします。
さて、世の中には「目標設定」に意欲的な人もいれば、懐疑的な人もいるでしょう。個人的には前向きな気持ちになれる目標が設定できるならば、できればやった方がいいと感じます。ある種のサプリメントみたいなものですね。
もちろん、その目標を(もっと言えば目標達成を)自らの義務や誓約と考えてしまうと苦しくなります。そこまで現実を「コントロール」しようとすると弊害が大きいでしょう。さすがにそれは行き過ぎです。人間はそこまでの力を持つ存在ではありません。
だからといって、先のことを何も考えないのは、あまりにも自信過剰でしょう。それでなすべきことがなせるのだ、と考えているわけですから。もちろん「人がなすべきこと」なんてないんだ、というある種の達観や無気力主義もあるわけで、そういうスタンスならば目標は嫌悪すべき存在かもしれません。
しかしそこで、「目標を持たないようにしよう」というマインドセットを持ってしまったら、それがある種メタな目標になってしまうことには注意が必要でしょう。なんだかんだで未来の自分の有り様を制御しようとしてしまっているわけです。
だとしたら、むやみに目標を捨てることはせずに、自然体で自分が抱く「前向きな力」を肯定し、あとはそれとうまく付きあっていく、そのスタイルを確立したほうがはるかに健全な気がします。
もちろん、人は多様ですから、人から促されない限り未来のことなんて考えたくもない、という人もいらっしゃるでしょうし、そういう人に目標を持てというのは間違っていると思います。
ようは、自然体で自分が抱く前向きな力があるのかないのか、という要素が分岐点になるわけで、ということは、そのことについて知ることが最初の一歩になりそうです。それもまたセルフスタディーズですね。
汎用的・一般的・画一的な方法が通用しなくなる時代においては、「自分に合わせた」方法が必要なわけですが、まずその「自分」を知ることが欠かせなくなります。しかも、美談に満ちあふれた自己像ではなく、ゲンナリするような自分を知るのです。でなければ「自分に合わせた」方法など探りようもないでしょう。
「目標」に限ったことではありませんが、多様なノウハウはそれが人が使うものである以上、その「人」について知る必要があります。でもって、ノートを書くことは(書き続けることは)やっぱりその「人」を知るために有用だと感じます。
ノートが、あなたと共にあらんことを。